ソラーレ神田 - お知らせ - 運動療育に特化した個別療育で児童発達支援を行う放課後等デイサービス

2023/03/20

体幹が弱いとよく言われていますが、本当ですか？

　発達障害児の多くが体幹が弱いと言われる理由は、神経学的な要因によるものが大きく関係しています。神経系の発達が遅れたり、神経伝達物質の異常があることで、筋肉の発達や運動制御が十分に行われないことが原因とされます。また、発達障害によって、運動や姿勢の制御が難しくなることも影響しています。

ただし、体幹が弱いと言われても、その原因が必ずしも神経学的な要因によるものであるとは限りません。例えば、運動不足や運動量の少なさ、姿勢の悪さ、過剰な座り姿勢など、生活習慣による影響も考えられます。また、体幹が弱いと言われる児童や生徒には、自己肯定感や自己効力感が低下し、運動への取り組みや運動能力の発揮に影響を与えることがあります。

そのため、何でもかんでも体幹に問題があるという言葉で処理することは適切ではありません。個々の児童や生徒の状況を詳しく把握し、その原因を多面的に分析することが重要です。そして、適切な運動プログラムやアプローチを用いることで、体幹の強化や運動能力の向上を促すことができます。ただし、一般的に発達障害を抱えた児童や生徒には、個別支援や専門家のアドバイスを受けることが重要です。

2023/03/20

跳び箱が跳べない子の特性について（神経学的メンタル的要素）

　神経学的な要因としては、跳び箱に必要な筋力やバランス感覚、反射神経の働きなどが挙げられます。例えば、足や腰などの筋肉が弱かったり、跳び箱の高さに対して身体が慣れていなかったりすると、飛ぶことができません。また、バランス感覚が鈍っていたり、反射神経が鈍っていると、跳び箱を飛ぶ瞬間にバランスを崩したり、足がつまってしまったりすることがあります。

一方、メンタル的な要素としては、気持ちの問題や癇癪などが影響する場合があります。跳び箱は高さがあり、成功することで自信を得られる反面、失敗することで怖さや恐怖心が生じることがあります。このようなメンタル的な要素が影響する場合、跳び箱に挑戦する前から、怖さや恐怖心が先行してしまい、うまく飛ぶことができなくなることがあります。

また、癇癪などの気持ちの安定性についても影響することがあります。跳び箱に挑戦する際に、落ち着かずにイライラしたり、不安感や緊張感が強くなることがあります。これらの感情が先行してしまうと、適切な集中力を持って挑戦することができず、うまく飛ぶことができなくなることがあります。

総合すると、跳び箱が飛べない理由は、神経学的な要因とメンタル的な要素が絡み合っている場合が多いと考えられます。そのため、跳び箱に挑戦する際には、適切な筋力トレーニングやバランス感覚のトレーニング、メンタルトレーニングを行うことで、成功率を高めることができます。

2023/03/20

逆上がりができたりできなかったりする子の特性

　発達性協調運動障害（Developmental Coordination Disorder; DCD）は、運動の制御や調整がうまくできず、日常生活やスポーツなどでの運動に困難を感じる状態を指します。逆上がりができたりできなかったりと運動の再現性が低いことは、DCDの代表的な特徴の一つです。

DCDを持つ人は、同じ運動を繰り返しても、毎回同じようにうまくできないことがあります。例えば、逆上がりをした場合、一度成功したとしても、次に試みたときにはできないことがあります。また、日常生活でも、普段簡単にできていることでも、疲れやストレスなどの影響を受けると、思うように動けなくなることがあります。

このような運動の再現性の低さは、DCDの原因である神経発達の問題によるものとされています。DCDを持つ人は、運動に関する情報を正確に処理し、筋肉を正確に動かすための指令を出すための神経回路が、一般的な人と比べて不十分な状態にあると考えられています。そのため、運動の制御や調整が難しくなり、再現性が低くなるのです。

2023/03/13

発達性協調運動障害に感覚統合的トレーニングが有効な理由

発達障害の子どもに感覚統合療法が有効な理由は、彼らが一般的に感覚情報を処理するために脳に異常があることが多いためです。感覚情報の適切な処理は、言語、学習、社交スキルなど、様々な生活スキルの習得に必要不可欠です。感覚統合療法は、感覚情報の処理に焦点を当て、子どもたちがより効果的に情報を処理する能力を向上させることができます。

特に発達性協調運動障害の子どもたちの場合、感覚統合療法が有効な理由は、この障害により、運動や姿勢制御のための感覚情報を処理する能力に問題があるためです。感覚統合療法は、身体感覚を強化し、身体制御の向上を促すことができます。また、感覚統合療法は、子どもたちが運動の制御を改善し、身体的な活動に参加する能力を向上させることができます。これにより、発達性協調運動障害を持つ子どもたちが、スポーツ、運動、日常生活の活動などでより自信を持ち、成功体験を得ることができる可能性が高くなります。

2023/02/26

子どもの癇癪に対する有効なアプローチは？

子供の癇癪の治療には、認知行動療法（CBT）が最も高いエビデンスがある治療法です。CBTは、子供に対して、癇癪の原因となる感情や思考を理解し、それらをコントロールするスキルを教えます。

CBTでは、子供にストレスや不安の原因を特定し、それらを軽減するための具体的な方法を教えます。また、子供に対して、自分の感情を認識し、感情を表現する方法を教えます。さらに、CBTは、子供に対して、癇癪が起こったときに自分自身を落ち着かせる方法を教えます。

CBTは、医療専門家の指導の下で行われ、家族や子供自身が積極的に参加することが重要です。CBTは、子供の癇癪を減らすだけでなく、将来的に再発を防止するためのスキルを身に付けることができます。

ただし、CBTは一般的に、短期的な治療法であり、癇癪の重症度や症状の長期化に応じて、薬物療法やその他の治療法が併用されることがあります。専門家の指導の下で、適切な治療法を選択し、適切な治療を行うことが重要です。